通勤や業務で自転車を使っている方は、ぜひ今のうちに知っておいてください。2026年4月1日から、自転車の交通違反に「交通反則制度（いわゆる青切符）」が導入される予定です。これまで注意や指導で済んでいた行為も、反則金の納付対象になる点が大きな変化です。
予定されている主な違反と反則金額を見ると、決して軽いものではありません。信号無視は6,000円、点滅信号でも5,000円。一時不停止は5,000円、右側通行、いわゆる逆走は6,000円です。さらに、携帯電話を手に持って使用した場合は12,000円、遮断踏切への立入りは7,000円、ブレーキ不良も5,000円とされています。
特に注意したいのが、「携帯電話の使用」や「逆走」です。ちょっとした気の緩みで起こりがちな行為ですが、事故につながる危険性は高く、業務中に発生した場合には会社の安全配慮義務が問われる可能性もあります。単なる個人の違反では済まないケースも出てくるでしょう。
働く立場から見ると、「自分は車じゃないから大丈夫」「自転車だから軽い注意で済む」という感覚は、これから通用しなくなります。自転車も立派な車両であり、ルールを守ることが求められます。反則金の負担だけでなく、事故によるケガや仕事への影響を考えると、日頃の運転意識がとても重要です。
一方、事業所側にとっても無関係ではありません。業務で自転車を使う従業員がいる場合、また通勤手段として自転車利用者が多い場合には、事前のルール周知や注意喚起が欠かせません。朝礼や社内掲示、研修の中で「自転車の交通ルール」を取り上げるだけでも、意識は大きく変わります。
2026年4月まではまだ時間があるようで、あっという間です。「知らなかった」では済まされない時代に備え、今から安全な自転車利用を心がけましょう。それが自分の身を守り、職場全体の安心にもつながります。
